新橋演舞場 スーパー歌舞伎Ⅱ「ワンピース」観劇
ついにワンピース歌舞伎を観て来た。
大外れになるか大当りになるか、
どっちかだなと思っていたが、
どうやら大当りの方向のようだ。
何しろ、原作ワンピースの熱烈なファンから、
歌舞伎化…というのは受け入れられるかそこが一番心配なところ。
三階の安い席で観たが、
周りにはどうみても歌舞伎系のファンではない感じの人が多かった。
その方たちが笑ったり歓声を挙げたり手を叩いたりするのを見て、
これはイケるのではないかと。
役名が覚えられないので、1800円は高いと思いつつ筋書き購入。
脚本の横内さんも、もともとのワンピースファンに受け入れられるか、
相当心配されたようで、手探りでスタートした不安感溢れるコメントを載せていたw
大丈夫、これはイケます
海外公演も、オリンピックの年に外国人を取り込むのにも成功するでしょう。
(オバサンの太鼓判はあてにはならないだろうけどw)
この公演の成功(するとしたら)は脚本の横内さんの力によるものが多いと思う。
演出は、三代目猿之助以降の澤瀉一門を猿之助が上手く使いこなして、
階段の登場、早変わり、宙乗り、本水などお手の物で、
新しいプロジェクションマッピングや、空飛ぶクジラなども取り入れて、飽きさせない。
(残念なのは、ルフィとハンコックの早変わりが早過ぎて気づかない人が多かったこと。)
そもそもの原作のテーマが歌舞伎と良く合う。
話の流れに違和感がなく、
二幕の「ニューカマーランド」(オカマの住む島で派手なショーのような場だった)では、
思わず涙し、宙乗りでは不覚にも猿之助に手を振ってしまうという、
普段のこゆきまるに有り得ない行動をとらせるほど、お客の引き込み方上手い。
歌舞伎を見慣れている人は物語に泣かされ、
原作ファンの人は新しい見せ方に興奮し、
どちらも知らないヒトでも、商業演劇の中でもコスパの良い作品として
納得できる舞台に仕上がっていると思った。
一等席以外は完売だそうだが、
上の席で観た後、下の席も楽しそうだぞと、
リピートする人が増えれば一等席もすぐに埋まることだろう。
昨日も平日夜なのに満席だった。
役者と原作の役と当て書きしたのかと思うくらいピッタリしていたのも凄い。
猿之助のハンコック以外。絶世の美女って笑っていい所ですよね?コラコラwww
三代目猿之助のヤマトタケルの時、踊り子で登場して、
「これは美しい

」の台詞に客席から笑いが起こったのを思い出したwww
笑也のニコ・ロビン、宝塚の女優さんみたいに綺麗だった。
奇跡の57歳です

、美しい
猿弥、最初、滑舌のイイ人なのにこもった喋り方をしていたので、
どこか具合でも悪いのかと心配したが、
後半は猿弥らしかった。
ジンベエ、ピッタリでした、良い役。
隼人、良い役貰ったねぇ、サンジとイナズマ。
サンジは原作とビジュアルも同じ。
イナズマは本水の立ち回りがあり、
客席に派手に水を撒いて観客をきゃぁきゃぁ
言わせてる。
ただし、前よりは良くなってきているが、
立ち回りも台詞も生硬で、御父君の血を引いてるのね(~_~;)と思った。
(三代目猿之助から、信二郎現錦之介で隼人の父と、笑也、門之助でどぶき流家元とか言われてた。
どぶき=不器用の上をゆく、ど・不器用)
笑也門之助もそんなこと言われてたのに、今ではちゃんとどんな役でもこなしてる。
隼人も伸びしろがあると信じたい。
写真集も良いけれど、もう少し立ち回り、がんばろーね。
原作を知っている世代で、この公演は毎日が楽しかろう。
もう一人、巳之助も。
麦わらの一味のゾロ、オカマのボン・クレー、白髭を親と慕いながら殺してしまうスクワードという、
物語のキーパーソン三役。
どれも良いけれど、声が聞きずらくて、何言ってんだかわからないことも。
発声練習をもう少しした方がいいと思う。
三津五郎さんは亡くなる前、漫画ワンピースを手に取ることがあったらしい。
これを息子がやることを知ってから亡くなられたのか。
観たかったでしょうね。
巳之助も生き生きと全力で芝居できる、ワンピース、楽しんでいるだろう。
右近の白髭が良かった。
碇知盛を彷彿とさせる役。
今回は、何言ってんだか、よく分かったw
舞台を観慣れない人も客席に多いので、
気をつけているのかもしれない、やればできるじゃないのw
寿猿、竹三郎のおじいちゃまたちもそれぞれに活躍。
お二人とも、原作はご存じないようだ。
最後に猿之助。
猿翁さんから「あんたは人徳がないから」と言われた人が、
今こうして一門を率いて新しいことにも挑戦しようとしている。
劇中の台詞、
「俺は仲間たちと一緒にいて、
みんなに助けて貰わないと生きて行けない自信がある。」
が実際とリンクしてしまい、涙が出た。
猿翁さんのヤマトタケルの台詞
「天駆ける心、それが私だ」…と同じように。
猿翁さんのスーパー歌舞伎の頃は徹夜で稽古して、
寝ないで朝初日を迎えることが良くあった。
「私がサボったら皆さんもサボっていいです」と仰って。
猿之助も今、座頭の立場に立って、サボることを知らずに突き進んでいる。
どうか健康だけは気をつけて、早く結婚してください(子孫繁栄)。
時々、よその一門で手抜きとは言わないまでも、たらたらした芝居を見せる役者もいるが、
そういうまったりした感じも良いけれど、
こゆきまるはやはり手抜きをしないサボらないいつでも全力な澤瀉屋が好きだ。
ルフィの、仲間のために突き進む感じ、良かったと思う。
(猿翁さんのように手放しでイイ
とまではいかず、まだ全面的に信じきれない部分もあるが)
あとねー、言っても仕方ないんだけど、
段治郎、もとい、月之助も出そうよ(懇願)
本人が出たがらないのか、オファーしないのかはわからないが、
彼の姿、立ち回り、爽やかな口跡は捨てがたい、出さない手はないと思うんだが…。
巳之助、隼人の役の内、どれかやらせようよ~。
珍しく長い観劇感想となってしまった。
11月、再見するか迷い中。
お芝居の前、浅草橋へ。
遠藤がいた(^_^)v

開演前の演舞場。
鬢付け油の良い香りが…お相撲さんがいた。
あれ?今巡業中では?
桟敷に座らないと座れないよねw


三階席なので、こんな感じ。
3Bなので、横から観て首が疲れた。
倍額出して、3Aにすれば良かった。


このクジラが空を飛ぶんです。
子供たちも大喜び。
おじいちゃんと孫のお客さん、結構見かけました。
新しい観客層が増えていいですね。

大外れになるか大当りになるか、
どっちかだなと思っていたが、
どうやら大当りの方向のようだ。
何しろ、原作ワンピースの熱烈なファンから、
歌舞伎化…というのは受け入れられるかそこが一番心配なところ。
三階の安い席で観たが、
周りにはどうみても歌舞伎系のファンではない感じの人が多かった。
その方たちが笑ったり歓声を挙げたり手を叩いたりするのを見て、
これはイケるのではないかと。
役名が覚えられないので、1800円は高いと思いつつ筋書き購入。
脚本の横内さんも、もともとのワンピースファンに受け入れられるか、
相当心配されたようで、手探りでスタートした不安感溢れるコメントを載せていたw
大丈夫、これはイケます

海外公演も、オリンピックの年に外国人を取り込むのにも成功するでしょう。
(オバサンの太鼓判はあてにはならないだろうけどw)
この公演の成功(するとしたら)は脚本の横内さんの力によるものが多いと思う。
演出は、三代目猿之助以降の澤瀉一門を猿之助が上手く使いこなして、
階段の登場、早変わり、宙乗り、本水などお手の物で、
新しいプロジェクションマッピングや、空飛ぶクジラなども取り入れて、飽きさせない。
(残念なのは、ルフィとハンコックの早変わりが早過ぎて気づかない人が多かったこと。)
そもそもの原作のテーマが歌舞伎と良く合う。
話の流れに違和感がなく、
二幕の「ニューカマーランド」(オカマの住む島で派手なショーのような場だった)では、
思わず涙し、宙乗りでは不覚にも猿之助に手を振ってしまうという、
普段のこゆきまるに有り得ない行動をとらせるほど、お客の引き込み方上手い。
歌舞伎を見慣れている人は物語に泣かされ、
原作ファンの人は新しい見せ方に興奮し、
どちらも知らないヒトでも、商業演劇の中でもコスパの良い作品として
納得できる舞台に仕上がっていると思った。
一等席以外は完売だそうだが、
上の席で観た後、下の席も楽しそうだぞと、
リピートする人が増えれば一等席もすぐに埋まることだろう。
昨日も平日夜なのに満席だった。
役者と原作の役と当て書きしたのかと思うくらいピッタリしていたのも凄い。
猿之助のハンコック以外。絶世の美女って笑っていい所ですよね?コラコラwww
三代目猿之助のヤマトタケルの時、踊り子で登場して、
「これは美しい



笑也のニコ・ロビン、宝塚の女優さんみたいに綺麗だった。
奇跡の57歳です




猿弥、最初、滑舌のイイ人なのにこもった喋り方をしていたので、
どこか具合でも悪いのかと心配したが、
後半は猿弥らしかった。
ジンベエ、ピッタリでした、良い役。
隼人、良い役貰ったねぇ、サンジとイナズマ。
サンジは原作とビジュアルも同じ。
イナズマは本水の立ち回りがあり、
客席に派手に水を撒いて観客をきゃぁきゃぁ

ただし、前よりは良くなってきているが、
立ち回りも台詞も生硬で、御父君の血を引いてるのね(~_~;)と思った。
(三代目猿之助から、信二郎現錦之介で隼人の父と、笑也、門之助でどぶき流家元とか言われてた。
どぶき=不器用の上をゆく、ど・不器用)
笑也門之助もそんなこと言われてたのに、今ではちゃんとどんな役でもこなしてる。
隼人も伸びしろがあると信じたい。
写真集も良いけれど、もう少し立ち回り、がんばろーね。
原作を知っている世代で、この公演は毎日が楽しかろう。
もう一人、巳之助も。
麦わらの一味のゾロ、オカマのボン・クレー、白髭を親と慕いながら殺してしまうスクワードという、
物語のキーパーソン三役。
どれも良いけれど、声が聞きずらくて、何言ってんだかわからないことも。
発声練習をもう少しした方がいいと思う。
三津五郎さんは亡くなる前、漫画ワンピースを手に取ることがあったらしい。
これを息子がやることを知ってから亡くなられたのか。
観たかったでしょうね。
巳之助も生き生きと全力で芝居できる、ワンピース、楽しんでいるだろう。
右近の白髭が良かった。
碇知盛を彷彿とさせる役。
今回は、何言ってんだか、よく分かったw
舞台を観慣れない人も客席に多いので、
気をつけているのかもしれない、やればできるじゃないのw
寿猿、竹三郎のおじいちゃまたちもそれぞれに活躍。
お二人とも、原作はご存じないようだ。
最後に猿之助。
猿翁さんから「あんたは人徳がないから」と言われた人が、
今こうして一門を率いて新しいことにも挑戦しようとしている。
劇中の台詞、
「俺は仲間たちと一緒にいて、
みんなに助けて貰わないと生きて行けない自信がある。」
が実際とリンクしてしまい、涙が出た。
猿翁さんのヤマトタケルの台詞
「天駆ける心、それが私だ」…と同じように。
猿翁さんのスーパー歌舞伎の頃は徹夜で稽古して、
寝ないで朝初日を迎えることが良くあった。
「私がサボったら皆さんもサボっていいです」と仰って。
猿之助も今、座頭の立場に立って、サボることを知らずに突き進んでいる。
どうか健康だけは気をつけて、早く結婚してください(子孫繁栄)。
時々、よその一門で手抜きとは言わないまでも、たらたらした芝居を見せる役者もいるが、
そういうまったりした感じも良いけれど、
こゆきまるはやはり手抜きをしないサボらないいつでも全力な澤瀉屋が好きだ。
ルフィの、仲間のために突き進む感じ、良かったと思う。
(猿翁さんのように手放しでイイ

あとねー、言っても仕方ないんだけど、
段治郎、もとい、月之助も出そうよ(懇願)
本人が出たがらないのか、オファーしないのかはわからないが、
彼の姿、立ち回り、爽やかな口跡は捨てがたい、出さない手はないと思うんだが…。
巳之助、隼人の役の内、どれかやらせようよ~。
珍しく長い観劇感想となってしまった。
11月、再見するか迷い中。
お芝居の前、浅草橋へ。
遠藤がいた(^_^)v

開演前の演舞場。
鬢付け油の良い香りが…お相撲さんがいた。
あれ?今巡業中では?
桟敷に座らないと座れないよねw


三階席なので、こんな感じ。
3Bなので、横から観て首が疲れた。
倍額出して、3Aにすれば良かった。


このクジラが空を飛ぶんです。
子供たちも大喜び。
おじいちゃんと孫のお客さん、結構見かけました。
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コメント
とても楽しまれたようで。
タンポポ様
ワンピース、大外れになるのでは
と懸念していたので、
まずは安心しました。
息子さん、南座と花月を混同されてらっしゃるんですねw
興味ない人はそんな感じだと思いますよ(^_-)
今の子どものスニーカーはマジックテープのモノが多いです。
スニーカーは靴底が厚いので、足底筋を使わないので、
土踏まずが無い子も多いです。
何もかも、私たちが子供の頃とは違っており、
自然と身に付くべきことが出来なくなっている状態ですね。
愕然とすること、度々です。
ワンピース、大外れになるのでは

まずは安心しました。
息子さん、南座と花月を混同されてらっしゃるんですねw
興味ない人はそんな感じだと思いますよ(^_-)
今の子どものスニーカーはマジックテープのモノが多いです。
スニーカーは靴底が厚いので、足底筋を使わないので、
土踏まずが無い子も多いです。
何もかも、私たちが子供の頃とは違っており、
自然と身に付くべきことが出来なくなっている状態ですね。
愕然とすること、度々です。
脚本が横内さんと書いてあったので、もしやのもしやと思って検索してみたら扉座の横内謙介先生でしたか!
実は僕は若い頃に映画の学校に行ってまして、その時に横内さんが講師の授業を選択していました、確か演出論とかそういうのだったと思いますが。
授業の一環で扉座の講演は良く観に行ってました(^^)
僕にとっては懐かしい思い出ですが、ずっと第一線で活躍されているのはさすがです!
ワンピース歌舞伎、楽しめたみたいで何よりです!
実は僕は若い頃に映画の学校に行ってまして、その時に横内さんが講師の授業を選択していました、確か演出論とかそういうのだったと思いますが。
授業の一環で扉座の講演は良く観に行ってました(^^)
僕にとっては懐かしい思い出ですが、ずっと第一線で活躍されているのはさすがです!
ワンピース歌舞伎、楽しめたみたいで何よりです!
ラムダデルタ様
スゴイですね、横内謙介さんの授業を受けてらしたんですか!
扉座の公演もご覧になったのですね。
なら、ワンピース歌舞伎、観ないといけないのでは?w
三代目猿之助さんのスーパー歌舞伎の脚本を書いてらして、
泣かせる話に持って行くんですよね、随分泣かされましたよ。
ラムダデルタさん、今は演劇関係なさってないんですか?
スゴイですね、横内謙介さんの授業を受けてらしたんですか!
扉座の公演もご覧になったのですね。
なら、ワンピース歌舞伎、観ないといけないのでは?w
三代目猿之助さんのスーパー歌舞伎の脚本を書いてらして、
泣かせる話に持って行くんですよね、随分泣かされましたよ。
ラムダデルタさん、今は演劇関係なさってないんですか?
僕は映画監督とか脚本とかそっちの方の勉強してたんですよ~、若い頃。
確かにワンピース歌舞伎、これも縁だと思ってちょっと本当に気になりますね!
演劇関係は今は完全に観る専門で、たまに趣味で短編小説とか書く程度です、特に発表とかそういうのもせずに完全に趣味の範囲のレベルですが(笑)
確かにワンピース歌舞伎、これも縁だと思ってちょっと本当に気になりますね!
演劇関係は今は完全に観る専門で、たまに趣味で短編小説とか書く程度です、特に発表とかそういうのもせずに完全に趣味の範囲のレベルですが(笑)
Re: タイトルなし
ラムダデルタ様
スゴイですね~脚本や映画監督の勉強されていたなんて!
今でも書いてらっしゃるなんて尊敬です!
ワンピースもだんだん口コミで売れ出して、
あまりチケットが残っていないようですが…。
機会があったらおススメです。
スゴイですね~脚本や映画監督の勉強されていたなんて!
今でも書いてらっしゃるなんて尊敬です!
ワンピースもだんだん口コミで売れ出して、
あまりチケットが残っていないようですが…。
機会があったらおススメです。
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京都から帰って来たばかりですが。銀杏の木が、少し黄色く色づき初めていたのを見ると紅葉の京都も見たいなと思ったものです。
18日には相撲巡業があるらしく街にポスターが貼ってありました。 上賀茂神社では、式年遷宮奉祝として横綱の土俵入りもあるそうです。白鵬も参加するのかな?
歌舞伎座で思い出しましたが。 吉本の難波花月の話しになり、祇園にも花月があると話したら息子は
「祇園にもあったっけ?どこ?南座?」
南座と吉本の花月を同じ感覚でとらえている息子は、興味がない事には無知なんだなと思いましたが。
大丈夫か?とアホさ加減に心配にもなりました。
今のお子さんて
ちょうちょ結びも出来ないとは…。スニーカーの紐も結べないのか?
今の生活は、紐を縛る事もないのか?
中学生になって。柔道着を着る時に、帯の縛り方から指導しないとダメになるのか?
鉛筆をナイフで削れないというのは仕方ないかなとは思いますが。
雑巾を絞る事も出来ない、経験がない子供もいるようですし。
家庭での生活の中や、遊びの中で自然と身に付いていた事が今は違うのでしょうか?